本記事は、いつでも銀行口座に戻したり、セブン銀行ATMで現金として引き出すこともできる送金アプリ「pring(プリン)」の危険性について検証した記事となります。
お金をおくる、もらう、お店ではらう、プリンにチャージする、プリンから口座に戻すが手数料0円でできる事から、資産移動に便利なアプリとして利用されている方も多くいらっしゃいます。
また、お小遣いサイトの交換先の一つとしてプリンというサービスを知ったという方もいらっしゃると思います。
お小遣いサイトには、ショッピングやアプリインストール等、日常で行っている事をお小遣いサイト経由で利用するとポイントが貯まるというメリットがある反面、お小遣いサイトで貯めたポイントを現金化するには申込から数日待ったり、中には手数料が必要なお小遣いサイトもあるというデメリットがあります。
そのデメリットを無くしてしまったのが、今回ご紹介するプリンです。
お小遣いサイトから銀行口座への交換予定日が短縮され、手数料もかかりません。
お小遣いサイトからプリンにチャージしたお金は、セブン銀行ATMで24時間365日現金を引き出すことができます。
今回検証するプリンが他と違う点は、銀行口座へのキャッシュアウト(Pring残高を銀行口座へ戻す)が手数料無料で交換可能だという事。
つまり、A銀行からプリンへチャージし、Pringアプリにチャージされたお金をB銀行へキャッシュアウトすれば、他銀行への振り込みも手数料無料で行うことができる。
この一連の流れがスマホだけで行えるとは…便利な時代になりましたね。
pring(プリン)の危険性と安全性-基本情報
運営会社について
プリンは、株式会社pringが運営する送金特化型アプリです。
2018年3月に株式会社メタップスのグループ子会社として「pring(プリン)」がリリースされました。
大株主メタップス(持株比率45.3%)のほか、みずほ銀行や伊藤忠商事、日本瓦斯株式会社(ニチガス)など複数の企業が株主として名を連ねていました。
2021年7月13日には、Googleがプリンの全株式を取得するための契約に合意したことを発表!!
その後Google傘下に入りましたが、現時点でプリンのサービス変更などはありません。
設立日:2017年5月
資本金:7億3,094万円
従業員数:20名ほど(業務委託など含)
総合人材サービス大手の広告営業でナンバー1の成績の方や、決済関連サービスで10年以上の営業経験がある方など、すごいキャリアの持ち主が活躍しています。
おばあちゃんでも使いこなせる分かりやすいアプリを目指している事もあり、80代の方も利用されていたり、未成年のお子さんでも親の同意があれば利用ができます♪
プリンが目指している世界観は「お金の通り道に発生する摩擦をなくす」。
摩擦とは、口座に振り込む際の「手数料」、人にお金を借りる返してもらう際になかなか言い出せないという「ストレス」の事だそうです。
何歳から登録できるのか?
登録可能な年齢ですが、プリンは12歳以上の方の登録を推奨していますが、親の管理のもと利用するのであれば12歳未満のお子さんでも利用可能です。
また、12歳以上であっても未成年の方の利用には親の同意が必要となります。
iPhoneの設定上、利用可能なアプリの年齢設定が「4歳以上」または「9歳以上」になっている場合は利用することができないので、親に設定を変更してもらう必要があります。
有効期限
最終利用時から5年以上経過している場合は、ユーザーに通知することなく退会処理されますのでご注意ください。
「最終利用時」とは、ウォレット内のpring残高が変動した時ですが、キャンペーン等によるpringの付与は含まれないので、何かしらアクションが必要となりそうです。
メールマガジン
プリンのアカウント作成時に、メールアドレスの登録は必要ありません。
問い合わせ時にメールアドレスの入力が必要ですが、問い合わせに関する回答しか届かないので、私の場合はプリンからメルマガのようなメールが届くという事はありません。
登録情報
プリンの登録方法は以下の通りです。
まずはApp StoreまたはGoogle Playストアで「pring(プリン)」をダウンロードしましょう。
プリンを利用するために必要なものは、
- スマホ(タブレットを除く)
- SMSの受信ができる端末
- iOS11以降、Android6以降のOS
です。
【STEP1】アカウント登録に必要な情報
- ニックネーム
- パスワード
- 電話番号
以上でアカウント作成完了です。
「チャージする、お金をおくる、お金をもらう、お金をもどす、公式アカウント内の送金」といった機能を利用するには、オンライン本人確認の完了、会員情報の登録と銀行口座登録を行う必要があります。
【STEP2】オンライン本人確認に必要な情報
- 本人確認書類と顔の撮影
- 名前
- 生年月日
- 性別
- 郵便番号
- 住所
- 職業
- 利用目的
【STEP3】銀行登録に必要な情報
登録する銀行によって、登録する際に必要な情報が異なります。
例えばゆうちょ銀行の場合、
- 銀行口座情報
- 氏名(カナ)
- 生年月日
- キャッシュカードの暗証番号
- 届出電話番号宛に音声で通知するワンタイムパスワード
が必要です。
本人確認に使える書類
プリンを利用する全員がお願いされる「本人確認」を行うことで、なりすましやのっとり等の被害から自分を守ることができます。
【利用できる本人確認書類】
- 運転免許証
- 在留カード
- マイナンバーカード
- 運転経歴証明書
- パスポート(住所記入欄のあるタイプ)
解約(退会)できるのか
プリンの解約方法は、メインアカウントの[マイページ]⇒[歯車マーク]⇒[pringを解約する]の順で進むことで手続きができます。
解約後は、pringアカウントの残高は登録している銀行口座へ翌営業日に全額出金されます(複数の口座登録がある場合は、最後に登録した口座が自動的に選択されます)。
- 退会すると、すべての取引履歴は削除されます
- 決済・送金手続き中は解約することができません
- サブアカウントを持っている場合は、サブアカウントを削除後プリンを解約しましょう
アプリアンインストールで解約(退会)できる?
プリンアプリをアンインストールしても解約した事にはなりません!!
もしもすでにアンインストール後の場合は、再度アプリをインストール⇒前回登録した情報でログイン⇒上記方法で解約手続きを行いましょう。
問い合わせ窓口の対応
過去に何度かプリンへ問い合わせした事がありますが、対応が良いです。
問い合わせした内容がサービスについての事だったので回答が早かったのかもしれませんが、実際にプリンにログインする事ができない時もあって、その時は当日に返信があり本当に助かりました。
しかしプリンの口コミには、
- 問い合わせてから1日経たないと連絡が来ない
- 問い合わせて2日経ちますが全く返信が来ません
など、迅速な対応がプリンのようなお金を扱うアプリには求められているようです。
「問い合わせフォーム」は、トップページの残高上に表示されている[プリンちゃんマーク]または[ご自身で設定した画像]をタップ⇒マイページに移動するのでアカウント名横にある歯車マークをタップ⇒アカウント設定ページに移動するので、下にスクロールし[問い合わせ]をタップすることで問い合わせフォームが表示されます。[/memo2]
対応時間は、
- 平日10:00~18:00
- 土日・祝日の問い合わせは翌営業日以降の受付
です。
機種変更はしても大丈夫なのか
機種変更後も使用する事は可能です。
《番号の変更がない場合》
新しい端末で「ログイン・機種変更の方」より進み、SMSで端末認証⇒必要事項を入力⇒ログインでOK!
《番号の変更がある場合》
まず、旧端末で引き継ぎ設定を【ON】にしてください。
ホーム画面の残高上のアイコイン⇒歯車マーク⇒認証設定⇒アカウント引き継ぎ設定⇒タブをONにします。
この設定まで進んだら、24時間以内にアカウント引き継ぎを実行してください!!
もしも、引き継ぎ設定をONにする前に旧電話番号端末が利用できなくなった場合は、写真付き本人確認書類を添付のうえ「問い合わせフォーム」から問い合わせをしてください。
保証面はどうなのか
プリンを利用していて、端末を紛失してしまった!不正ログインされた!このような場合に保証してもらえるのでしょうか。
あなたが意図しない、チャージや代金決済、送金、出金などが行われた場合、以下の点に注意して届出をしましょう。
1.不正利用による損害発生時点から30日以内にプリンに連絡をしましょう。
悪用されないようにアカウントを停止してくれます。
要件を満たした場合の補償額は実際に発生した損失額全額となりますが、第三者から補償を受けた場合には、その補償される金額が差し引かれます。
2.スマホの盗難または紛失があった場合は、利用端末の盗難または紛失に気付いてから、直ちにプリンに届出をしましょう。
悪用されないようにアカウントを停止してくれます。
要件を満たした場合の補償額は実際に発生した損失額全額となりますが、第三者から補償を受けた場合には、その補償される金額が差し引かれます。
pring(プリン)の危険性-利用編
複数の端末での利用はアカウント停止
プリンの場合、1電話番号につき、1つのメインアカウントと、2つのサブアカウントを作成できますが、一人で複数のメインアカウントを保持することは利用規約違反となり、アカウント停止となります。
1日の上限金額はいくらか?
1日の入出金や送金の上限金額は原則以下の通りです。
- 入金(チャージ)の場合:1日上限50万円(三菱UFJ銀行は1回あたり3万円)
- セブン銀行ATMでの現金入金:1日上限10万円
- 登録口座への出金:1日上限50万円
- セブン銀行ATMの現金出金:1日上限10万円
- 送金:1日上限50万円(アカウント単位)
- チーム送金:1日上限50万円(アカウント単位)
- 決済:1回あたり100万円
不正利用防止の観点から、登録後から一定期間はチャージ限度額が制限(制限期間については開示されていない)されています。
Twitterには、
- アカウント作ったばかりだと口座からのチャージが1万円に制限されていた
- pringでチャージしようとしたら上限1万円って出るんだけど
- pringのチャージ制限、本人確認の完了から3日後には1万円キャップ外れてた
- 登録から一定の期間が経つまではその口座からは1万円制限だそうです
このような投稿が複数確認できますので、この事からチャージ限度額は1万円、制限期間については本人確認完了から数日という可能性が高そうです、ご参考までに。
取引の手数料はいくらか?
プリンを利用するためにかかる手数料は以下の通りです。
- 入金(チャージ)の場合:三菱UFJ銀行・楽天銀行・スルガ銀行は月に3回まで無料、4回目以降は220円(税込)/その他の金融機関は無料
- セブン銀行ATMでの現金入金:無料
- 登録口座への出金:月に1回まで無料、月に2回目以降は220円(税込)
- セブン銀行ATMの現金出金:月に1回まで無料、月に2回目以降は220円(税込)
- 送金:無料
- チーム送金:送金は無料、受取りは10.45%(税込)
- 決済:無料
『入金も出金も無料で利用できるアプリ』として2018年3月にリリースされてから1年経過した頃、ついに「楽天銀行からの入出金についてのお知らせ」という提携銀行すべての手数料が無料だっただけに残念なお知らせがありました。
■プリン→楽天銀行口座への出金
- 月3回までは無料⇒月に1回まで無料に変更
- 月4回目以降は220円(税込)⇒2回目以降は220円(税込)に変更
■楽天銀行口座→プリンへの入金
- 1日1回まで無料⇒月に3回まで無料に変更
- 2回目/日以降は220円(税込)⇒4回目/月以降は220円(税込)
プリンの手数料改悪はこれで終わりではなく、
- プリン→セブン銀行ATMでの現金受取が、1日1回無料⇒月1回まで無料
- プリン→登録口座への出金が、1日1回まで無料⇒月1回まで無料
このような変更もありました。
簡単に資金移動できる便利なアプリとして利用していた方にとっては、まだ月1回まで手数料無料で資金移動できるとはいえ、まったく使えないアプリほどではありませんが、使いにくいアプリになってしまったのは間違いありません!!
手数料改悪による評判をまとめると、
- 初めはよかったのに…
- 手数料無料の回数が月1回に制限され使いにくくなった
- 手数料とってるんだから振込を24時間即反映にしてほしい
- 以前は銀行口座へ戻すが月3回まで無料だったので、口座間の残高移動に重宝していたが、今はネットバンキングで振り込みしたほうが安い⁉
- ここまで改悪されると、銀行アプリでの振込と何ら相違ないのでは?
- 手数料かからないから使っていたのに
- 220円も手数料かかったら普通に銀行使うのと変わらない
まあ仕方ない事ですが、以前のプリンを知っている方からの評判はかなり悪くなっています。
いままではメインで利用する価値があるアプリでしたが、いまはいざという時に使うレベルのサブ的な存在になってしまいました。
pring(プリン)の評判
プリンの良い評判は、
- 使う人は多くはないけど匿名(Twitter名)でやり取りできる
等があり、悪い評判は、
- pringに対応した店舗が圧倒的に少ない
pring(プリン)を利用したくなる8つの理由
基本機能が充実
プリンの基本機能は、
- お金をおくる、もらう
- チャージする
- お金をもどす
- お店ではらう
- 取引履歴
- つながり追加
- チャット機能
- メンバーズカード
です。
pring(プリン)利用の流れ。
- 送る相手を選ぶ
- 金額を入力
- 送信完了
食事の割り勘、買い物を代理でしたとき、会社や大学のイベントの集金、このようにいろいろな場面で活躍しそうです♪
操作が簡単
他の決済アプリでは、慣れるまでに時間がかかりそうなものが多いですが、Pring(プリン)は「お金をおくる・お金をもらう・お店ではらう」と大きな文字で分かりやすい!!
チャット機能
以前までは、「お金をおくる」か「お金をリクエスト」するか、この2つの方法からしかお金の送受信ができませんでしたが、現在は先程紹介したチャット機能の充実によって、会話の流れでお金のやり取りができるようになりました。
1日1回までであれば出金手数料無料でセブン銀行ATMから出金することができる、無料送金アプリ「pring(プリン)」で新機能が追加されたので検証していきたいと思います。 特許も出願中だというその新機能は「スワイプ送金」! 4円がもらえるキャンペーンを開... 無料送金アプリ「pring」スワイプ送金、手を離すだけで送金できてしまう危険性 - お小遣いサイトの危険性を検証!!小遣い稼ぎ |
つながりの非表示機能
利用者からリクエストが多かったという事で追加された「つながりの非表示機能」。
1回だけ送金した相手だったり、奥さんに内緒でお子さんにお小遣いをあげたり、そんな常に表示されていると困る...といった相手とのやり取りを非表示にする事ができます。
非表示にされた事は相手には分からないので安心してください。
非表示も簡単に解除する事もできます。
非表示にしている時に、相手からメッセージなどが来た場合は、再度表示されるようになります。
[非表示にする手順]
トップ画面右上のプリンちゃんの形をした[…]をタップすると[やりとり]が開きます。
非表示にしたい相手の右にある[…]をタップし、[やりとりを非表示]ボタンをタップ。
[非表示を解除する手順]
トップ画面の下部中央にあるプリンちゃんをタップ。
右上の人型をタップ→[アカウントメニュー]→[各種設定]→[非表示リスト]→表示したい人を選択して[選択した人を再表示する]ボタンをタップ。
取引履歴が管理しやすい
お友達とのお金の送受信など、すべての取引履歴がトップのプロフィールアイコンから確認できるので管理しやすいです↓
トップのQRコードアイコンから、友達のQRコードを読み取って簡単に友だちを追加することもできます↓
複数のアカウントを使い分ける
プリンには『マルチフェイス』という機能があります。
1人のユーザーが、複数のアカウントを作成することができるので、利用用途や相手によってアカウントを使い分けることができます。
特にSNSで知り合った方とのやり取りの場合、本名は教えたくない…という方もいらっしゃると思います。
アイコン、ニックネーム、プリンIDをアカウントごとに設定することができるのでSNS上のニックネームでやり取りするということもできます。
【たとえば…】
- 家族や友人とのやりとりに
- 会社の同僚や先輩との割り勘に
- SNS上で知り合った相手との匿名のやりとりに
- 趣味仲間とのやりとりに
- ちょっとしたヘソクリ用に
現在では働き方も多様化しており、ひとつの会社で働くのではなく、副業やフリーランスなどの働き方が一般的になろうとしています。
シーンに合わせて使い分けることができるので、個人情報を守りつつ、管理しやすい便利な機能だと思います。
サブアカウントの残高を増やすには、メインアカウントからチャージします。
サブアカウントは電話番号以外の方法(プリンID)で繋がることができるので使い分けも簡単!
【サブアカの作り方】
- マイページ右上の[+]をタップ
- 注意事項を確認後、ニックネーム、プリンID、アイコンを設定し[アカウントを追加する]をタップ
オンライン決済
pring(プリン)のオンライン決済、第1号加盟店として日本最大級のアプリ課金還元サイト『SMART GAME』で導入されました。
SMART GAMEは、いままでクレジットカードとコンビニ決済の2つの方法しかなく、クレジットカードを持っていない方の場合、いちいちコンビニまで外出する必要があり手間でしたが、pringを導入したことによりユーザーの利便性が向上することは確かです。
「いいね」の代わりに1円から送れる
【主な利用イメージ】
- ブログよりカジュアルに発進したい方(文字制限はありません)
- 文章は苦手でも何かを共有したい方(写真のみの投稿も可能)
SNSで受け取れるものは「いいね」「フォロワー」だけですが、この機能では自分のコンテンツがお金に変わる新しいSNSです♪
チームに集まった合計金額から手数料として総額の9.5%が利用費用としてかかります。
お小遣いサイトと相性抜群!
スマホ決済アプリで「お金をはらう」「お金をおくる」という機能を使いたいとき、多くのアプリが現金やクレジットカードからアプリにチャージしますが、プリンの場合はお小遣いサイトで貯めたポイントをチャージすることが可能です。
なぜお小遣いサイトと相性抜群かというと、お小遣いサイトで貯めたポイントを銀行口座へ振込む場合3日~5日くらいで振込完了するのですが、pring(プリン)への交換であればリアルタイムで交換することができるため、お金が欲しいときにすぐ出金することが可能だからです。
【pring(プリン)に交換できるお小遣いサイト】
プリンでは、セブン銀行ATMで月1回までであればATM手数料無料でプリン内の残高を出金することができるため、お小遣いサイト側も直でセブン銀行ATMと提携するか、pring(プリン)と提携するか、と悩む部分なのかもしれません。
セブン銀行ATMへの出金の場合、交換手数料として162円が必要となるためユーザー側としては結構高額な手数料ではあります。
それであれば、アプリダウンロードという手間はありますがプリンを経由してセブン銀行ATMや提携銀行口座へ振込をして出金したほうが、お小遣いサイトで貯めたポイントを無駄なく現金に変えることができます。
個人的見解
日本の会社が運営する送金アプリ「pring(プリン)」をGoogleが買収し、Google傘下に入りましたが、今後どのように事業展開していくのか気になるサービスとなりました。